代々木上原オフィス|窓一面緑を望む1F空間
EDIT
>>LOCATION
代々木上原駅北口を出て道なりに進むと、代々木公園方向へ伸びる代々木上原商店街。昔から地域に根ざして商売をしているお店もあれば、若い人が営むお洒落なカフェやショップと、雰囲気がよく散歩だけでも十分楽しめる。個人的に好きな商店街の1つ。この通りを1つ外れて、坂を少し登った頃。細部に拘りを持ったセンスのいいマンションを見つけた。
>>SPACE
エントランスには建物名が記された銘板が取り付けられ、よく見ると鉄をエイジング加工したようなテクスチャー。この細かな拘りにセンスが感じられ、室内への期待も高まる。募集は賃貸マンションの1F区画。室内に入って無条件に目が行くのは、南側に設けられた大きな開口部とその先の青々とした緑。その気持ちがいい景色に見惚れながら、無意識に窓を全開にしてしまっている自分がいた。そして空間として体感できるのは、スケルトン仕様の天井のその高さ。計測してみるとおよそ2.8mあり、開口部の緑と相まってとにかく気持ちがいい。視線を下に落とすと床はモルタル調のフロアタイル。フェイクであることには変わりないが質感は悪くなく、加えて1枚1枚柄が絶妙に異なり一辺倒な感じはないため、印象はかなりいい。パキッとしたコントラストの室内ながらも、健やかさや気持ちよさを十分感じられ、一日中いても快適に過ごせるような空間だった。
>>WORKSTYLE
一日中過ごせてしまうと思わせてくれるのは、やはり前面の緑の存在が大きい。バルコニーに出てみると、その緑は隣地に植えられた常緑樹のアラカシだろうか?撮影中、収納扉がミラーなのが気になっていたが“ああ!なるほど!”。これは常に緑を感じられるように設計したに違いない。この居心地の良い空間は書斎というより、アトリエの性質が高く、クリエイティブな作業をするのに適した環境だなと思った。窓を開け、緑を眺めながら、外の風を感じながら釣りをするかの如く、じっくり自分と向き合う。ふとした瞬間、頭の上の電球が光出し、動き出した手が止まらないといったシーンがパッと思い浮かんだ。
新しいクリエイティブは、こういう良質な環境で過ごしている時にこそ生まれそうな気がした。
EDITOR’S EYE
「緑視率」をご存知だろうか。視界に占める緑の割合のことで、この割合が15%程度であると集中力が高まり、より良いパフォーマンスを発揮すると言われている。それを踏まえて、窓に目をやると、、、50%くらいありそうだ。パフォーマンスが上がるだけではなく、もはや気持ちがイイ!