中目黒オフィス | 改装自由路面空間
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>>LOCATION
最寄りは中目黒駅。山手通りを池尻方面へ少し進み、一本目のりそな銀行の角地を左へ曲がる。目黒川沿いや昨年話題となった高架下など、小洒落たストリートがいくつもある中目黒周辺。かたや、スーパーや生活に必要な店舗などが立ち並ぶなど、いい意味で今風に染まっていない物件までの道のりは、オシャレさんが集まるこのエリアの中でも、少し力を抜いて歩けそうな通りだ。そんな通りを祐天寺方面へ進むこと2〜3分の場所に、この建物がみえてくる。
>>SPACE
通り沿いに立つレンガ調の建物。少し好みが分かれやすいテイストではあるものの、ハマる人にはハマると言ったビジュアルかもしれない。ご紹介するのはその正面左の1F部分。室内は縦長のスケルトン空間で、エアコンが残置として残されているのが不幸中の幸いだが、それ以外はほぼ裸同然の姿。また、ただの縦長の店舗区画かと思いきや、その作りも少し変わっていて、どういう目的で作られたかは不明だが、4方向の壁にそれぞれ窓と出入りのできる扉がついている。考えようによっては色々とレイアウトの幅は広がりそうな作りだが、窓はそのほとんどが半透明のガラスなので光は十分に入るが視線は抜けず、扉も2つは裏の駐車場へ繋がるだけ。そんな少しもったいない面もあるものの、その空間が持つ風通しの良さのようなものは室内に立ち入れば体感することができるだろう。
>>HOW TO USE
がっちり作り込んで素敵な空間を。と言いたいところだが、1点残念なお知らせがある。実は今後取り壊しを予定しており、残されたリミットはわずか3年ほど。そのため内装にあまりお金を掛けても無駄になってしまうので、最低限必要な設備を設置するだけで、あとはラフに空間を仕上げるぐらいがちょうどいいだろう。しかし、逆に言えば残された期間が決まっている分、後先を考えずに自由な空間を作り込める点は魅力的とも言えるかもしれない。この見た目、この空間、このポジショニング。程よく立地を外しつつ、1Fの流動しやすい空間の特性をうまく使い、店舗やオフィス、スタジオなど、ふらっと近所の知り合いが自然と立ち寄るような、カジュアルな空間になっていったら良さそうに思う。泣いても笑ってもあと3年。その限られた期間、この空間がどう使われるか楽しみだ。
EDITOR’S EYE
以前は製造の作業所、その前は菓子屋さんだったようだ。飲食は不可なので、基本物販やオフィス・スタジオ系などで考えてほしい。そのような使い方にせよ、契約期間を考えると空間はなるべくお金を掛けずにラフに、その分インテリアや植物などに少しこだわることで、魅力的な空間に仕上げてほしい。