北青山オフィス・店舗|天井高3mのすっきりとしたスケルトン空間
EDIT
>>LOCATION
外苑前駅を降り南青山3丁目交差点からキラー通りを千駄ヶ谷方面へ進む。その道中には昨年末オープンしたルイスポールセンやACTUSなどのインテリアショップ、フラワーショップのFUGA、雑貨屋やカフェなどが点在する、ちょっと歩くだけでも楽しいエリアと言える。今回ご紹介する物件はそんなキラー通りをブラジル大使館方面へ折れてすぐのところ、独特な表情で何かを主張するように立っていた。
>>SPACE
今回の募集は直接階段を上がった先の2F区画。室内までのアプローチはトップライトから陽が差し込むこともあり、すっきりと気持ちが良く期待値は上々。そんな期待を抱え室内へいざ入ると、瞬間的にテンションの上がる空間が広がっていた。室内は59坪ほどのスケルトン仕様。スケルトンと聞くと荒々しく無骨な印象を思い浮かべる人も多いだろうが、ここは妙にすっきりとしていてとても気持ちが良い。それは、通常あるはずの梁がないため凹凸がない上に、天井高が3mと高い。更には、この空間を印象づけている吹き抜け側の開口部が、しっかりと日を取り込み、スケルトンなのに明るく暖かさを感じるからだろう。
そして、そんな空間の中でも、個人的にハマったのは中央の3枚の壁たち。緩く空間を仕切りながらも、やや控えめに存在感を放っている姿がなんとも可愛らしく、この空間で重要な存在ということがわかる。そんなこともあって、この空間へ訪れる前の“期待”という気持ちから、撮影から帰るころには、しっかりと“好き”に変わっていた。
>>HOW TO USE
この空間で肝となるのは、やはり躯体でもある中央の3つの壁たちだろう。物件によってはレイアウトをする際に邪魔な存在となる悪い壁もよく見かけるが、今回の壁たちは間違いなく良い壁と思えた。綺麗に等間隔に配置された壁は、アクセントともなり、ちょっとしたアート性を感じることもできるし、緩やかに壁の向こう側と、こっち側を見えない線引きにより区分けをしてくれている。それであれば、その特性を活かさない手はないだろう。
例えば、壁を中心に左右でテイストやインテリアを180度変えてみる。入り口側は土間のような雰囲気で、くつろげる様なスペースに。日が差し込む反対側は対照的な仕上げを意識してフローリングなどを敷き、土足厳禁のワークスペースにしてみるのはどうだろうか。
物件によっては良くも悪くもなる「壁」という存在だが、工夫次第でどうにでもなるし、この空間にとっては間違いなく良いキャラクターと言える。そんなこともあって、ここに入居する際は、壁の存在をどう活かすかを楽しんでみることをオススメしたい。
EDITOR’S EYE
スケルトンということで、費用面の壁を懸念しているかもしれない。しかしその壁は、エアコン5基が残されていること、また、この立地で坪単価20,000円(税別)と抑えめな設定であることから、少し低い壁となることだろう。