麻布オフィス | 1棟居抜き物件
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>>LOCATION
最寄りの麻布十番駅から歩くこと3分ほど。首都高下を抜け、大通りからを左へ港区法務局方面に道を進むと、まもなくその一角にこの建物は現れる。通りから2ブロックほど奥へ入るため、人通りや車通りも少なくなり、どちらかというと静かな住居エリアといった雰囲気。とは言え、少し歩いて大通りに出れば飲食店なども並び、駅からの距離や、六本木ヒルズへも歩いて10分圏内という、なかなか悪くない立地にこの建物は立っている。
>>SPACE
1棟で募集のこの建物。人によって好みは分かれそうな見た目だが、このテイストが好きな方にはたまらない表情と言えるだろう。古い木造の建物で、耐震性も怪しいところだが、これまで幾度となく見舞われた災害にもビクともしなかった粘り強さと柔軟性がある。この小さな体でしっかりと苦難を乗り越えてきたと思うと、どこか愛くるしさすら覚えてしまう、そんな建物だ。その内部は2層に分かれていて、内装は基本このまま借り受け、内装も事前承認で比較的自由に手を加えることもできるという。そんなこともあって、現況は前入居者が作り込んだ内装がそのまま残されており、1Fは複数の小部屋に細かく区切られ、採光は主に道路側の北窓からしか入らないので少々暗め。日中でも照明に頼らざるはおえないだろう。階段を上った2F。こちらは大きく2部屋に分けられ、採光もある程度取れるので、比較的使い勝手のいい印象だ。セルフビルドではないと思うが、全体的にだいぶ簡易的な内装仕上げになっていて、ハリボテ感は否めない。しかし、建物本来の作りは良さそうで、もしこれらを剥がし、本来の姿となった時に、どのような空間が現れるか楽しみだ。
>>HOW TO USE
実際に空間を見てもらえばわかるが、入居するにはだいぶ内装にテコ入れする必要性はあるだろう。このサイズなのでそれなりに資金は掛かってしまうものの、坪1万程度という目を張るコスパの良さであれば、その分作り込みに資金を投じることはできるんじゃないだろうか。室内ももちろんのこと、1棟丸ごとなので建物全体を使って好きな世界感を出しやすいのがまたいい。ある程度建物自体の見た目にも手を加え、外から中まで好きなテイストに作り込む事で、建物の印象自体が会社の宣伝塔的な役割を果たすこともできるはずだ。勝手な妄想だが、ちょっとやそっとでは動じなそうな、ある意味根性のあるこの小柄な建物。そんな粘り強い面を見習うわけじゃないが、その空間の中での仕事も、粘り強く、一点を突き詰めていくような逞しい働き方を目指してほしい。
EDITOR’S EYE
しっかり手を入れれば間違いなくかっこよくなる建物だと思う。もちろん作りこむにはそれなりに大変なものの、麻布十番からわずか2分という立地でありながら、1棟で改装も自由度があり、賃料もかなりリーズナブルな設定のこの建物。そんな恵まれた条件であれば、たとえ多少手を焼かされたとしても、それ以上の価値は十分味わえるだろう。