北品川オフィス | デザイナーズSOHO戸建
EDIT
今回の建物は品川区北品川。この辺りは、高級住宅街として知られる「御殿山」と呼ばれるエリアで、古くから有名財閥の屋敷街などの歴史をもち、現在も緑溢れる街中には邸宅が多く存在する。いつもご紹介する物件のエリアはと異なるが、この空間から「ここで働きたい」と思えるだけのポテンシャルの高さを感じることができるだろう。
建築家横河健氏により設計された2SLDKの建物。コンパクトな印象ながら室内は表情に富んでいた。玄関を開けるとまず目に飛び込んでくるのは建物中央部のガラスで囲まれたパティオ。1Fから3Fまでを繋ぐこのパティオとスケルトンの階段により、空間の全てに明るい光が降り注いでいた。
1Fにはエントランス脇に、応接として活躍するであろう本棚とカウンターの設置された空間が一つ。
2Fは高さ5m程の吹き抜けのあるLDKと個室となるので、メインのワークスペースと集中した作業時の使い分けも可能だろう。
3Fは吊り橋を渡る様にアプローチする本格和室と広々としたウッドデッキのルーフバルコニー。和室で畳に座りながらスタッフとブレストし、煮詰まったらバルコニーで空を見上げて一休み、というのもこの物件ならではの働き方として容易にイメージがついた。
戸建てという性質でありながら、ほぼ全ての空間には仕切りが無く緩い繋がりを残したレイアウト。家族の様に気の置けないスタッフと働くにはうってつけの物件だ。横川氏が設計した、この空間の快適性とアイデアを堪能しながら、まさに住うかの様にごくごく自然にこの空間と溶け込めれば、この光に満ちた空間から世の中をキラリと照らし出す様なアイデアを生み出す事が出来るかもしれない。
EDITOR’S EYE
枚数の関係で写真を載せる事が出来ないが他にもお伝えしたい箇所は多い。細部まで工夫を凝らされたこの空間の意匠性のレベルは高いだろう。最寄駅からの距離、限定的な使い方等のデメリットとも捉えられてしまう部分は確かにあるが、それ以上のメリットを見つけて頂けると嬉しい。