神南オフィス|宮下パーク至近リノベ空間
EDIT
>>LOCATION
再開発が至る所で行われている渋谷。渋谷から原宿へと繋がるJRの線路沿いもMIYASHITA PARKがオープンし、賑わいを見せている。そのMIYASHITA PARKからは山手線の線路を挟んだ位置にあるファイヤー通りと線路の隙間とも言えるような敷地に、正面からは想像もつかないほど薄っぺらな建物が立っていた。
>>SPACE
ここまで細長い敷地に立つ10F建ビルというのも、ある種、過密都市東京らしい建物と言えるだろう。建物自体が思わず二度見してしまうような形状で、外からでは室内がどんな空間かという想像はしきれなかったが、実際に室内に入ってみると、オーナーが施した内装により思った以上に使いやすそうなレイアウトにまとまっていた。エントランスから応接スペース、ワークスペースにミーティングスペースと一直線に並ぶ空間は、用途は区切りつつも全てがオープン。更に、一面の窓からは十分な光が差し込み、健やかさも加わり、空間を十二分に楽しむことができる状況がそこにあった。
そもそも、所有者にとってこの細長い敷地に建物を建てることも、入居者が定まっていない状況で内装を作り込むこともかなり勇気のいることだと思うが、この建物への愛情の賜物とでも言うべきか、十分にポテンシャルの引き出された物件だった。
>>HOW TO USE
作り込まれ過ぎたオフィスは選り好みもされがちだが、この物件のレイアウトは遊び心があり使い勝手も悪くなく、駅からの道程も渋谷らしい雑多感を楽しみながら歩くにはちょうどいい距離感。オープンしたばかりのMIYASHITA PARKと、春の桜が美しい神宮通公園が眼下に広がり、現在の抜け感に加えてさらに気持ち良い眺望になるだろう。とすれば、総合点としてはかなり高い物件。検討してみる価値は十分感じられるはずだ。
先にも述べたが、トリッキーな敷地に、思い切った内装設定と、ある種オーナーのチャレンジの塊と言えるようなこの物件は、結果としては他には無いユニークさを感じられるかなりの良物件となった。常に新しい変化を遂げる渋谷において、オーナーのチャレンジ精神を見習い、トコトン働いてみるのも悪くないのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
実は電気を点けると蛍光灯まで全てが電球色。温かみのあるライトで落ち着いて作業はできるが、これまたチャレンジ要素のあるチョイスになっている。